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「開発学留学で途上国援助を仕事に!」

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5-3. 日本の援助基本の”き” 

 簡単に日本が実施している政府開発援助(ODA)の概要を示します。
 なお、情報は2007年の実績からまとめましたが、詳細は外務省のサイトをご覧ください。
外務省ODA情報ページ

 まず、ODA合計が9127億円(2007年)なので、国民1人あたり7600円程度の費用となります。
 教育や保険制度への費用に比べると、随分小さい値ですが、最近見た雑誌の記事だと、不景気の間はODA規模は縮小した方が良いという意見が多い様です。
 海外との関係性維持は非常に重要なのですが、一般的な生活では関係性が見えづらいので、こういう結果になっているのでしょう…。

 次に、使途の割合は以下で、大きく2国間援助と国際機関への出資の2種類に分かれます。

  ODA合計 9127億円
1.2国間援助 6880億円(75%)
  1).無償資金援助 4024億円(44%)
  2).技術協力 3098億円(34%)
  3).有償資金援助 -242億円(-3%)
2.国際機関への出資 2247億円(25%)

 約1/4が国際機関への出資で使われ、それ以外が直接2国間でやりとりされています。
 この3/4の使い道は、外務省やJICAの意向で決められるため、当然どう国益に結び付けるかという考えも入ってきます。

 有償資金援助がマイナスなのは、海外から返済されている分と相殺しているためです。新規の出資額より返済額が多いということですね。

 以下、簡単にそれぞれの特徴を書いてみます。

無償資金援助とは…
 人間の基本的生活(Basic Human Needs)に必要となる、各種インフラ、たとえば水道、水道、医療、教育、環境などの整備事業は、通常途上国に帰さなくても良いお金(無償資金)で与えられます。
 途上国政府はこのお金を使って、日本のコンサルタントや商社、建設業者にお金を支払います。この、日本企業のみにお金を使えると規定されているため、タイド(Tied)援助と呼ばれます。

技術協力とは…
 一般的に日本からの専門家や協力隊、ボランティアを途上国へ派遣されること、また逆に、途上国の方が日本で教育する機会を与える援助となります。

有償資金援助とは…
 途上国に低利資金での貸付を行う業務であり、その使途は道路、橋梁、下水道等のインフラ整備が主になります。無償資金と異なり、その資金で雇うコンサルタントや業者はアンタイド方式(Untied)で、どの国の会社でもかまいません。
 最近はアジアからの返金が多く、収入収支がほぼ同額の様です。

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trans

Author:trans
30代前半。男。
ODA開発コンサルタント会社勤務。
2008年英国マンチェスター大学院に開発学で留学。
旅行が趣味で訪問国数60カ国程度。

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