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「開発学留学で途上国援助を仕事に!」

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5-4. 日本援助の方向性と問題点 


私の個人的な意見も含まれますが、今後の日本援助の方向について、簡単にまとめてみます。
各種データや配布資料は、外務省やJICAのHPから入手できると思いますので、詳しく知りたい場合は調べてみてください。

<今後の方向性>
・ハードによる箱物援助→ソフト分野の充実
・参加型援助、持続的な事業実施
 日本援助だけでなく、世界的に持続性の小さい事業が多いという反省に立って対応策を考えています
・現場主義
 日本の机上での検討・決定を少なくするため、JICA職員を現地滞在とするべく動いています
・アフリカ重視
 世界的な潮流で、目標値などを設定しています。
・重点分野への注力 (紛争解決、環境)
 新しい分野への進出 各省庁や企業の意向も多少は影響します


<問題点>

・国益への還元について
ODAは日本の税金が使用されているため、人道的な観点と政治的意向が両方考慮されて案件が決定します。
援助を受ける国は、日本の常任理事国入りを応援する、捕鯨に反対しない、なども望まれます。

世界的な援助総額でも、冷戦時に非常に大きかったが、それ以降は低迷しており、これは政治的な需要によるもので、当たり前の話です。

この政治的意向は情報公開されていないので、日本人の意識も少ないと感じますが、色々な方法がありますが、今後はもっと情報を開示していく必要があるのではないかと考えます。


・援助の美化しすぎたイメージ
個人的に問題だと考えることは、援助自体が美化されすぎていることです。
このため、援助によって企業が利益を出すことへの反感があったり、現地高官への賄賂などの行為への批判が普通より強いです。

もちろん、違法行為は非難されて当然です。
ただ、私は教師や警察官が犯罪を起こした場合だけ過剰に反応するマスコミのやり方に違和感を持っており、これは援助に対する批判でも同様だと感じます。

JICAや外務省の、「日本援助=人助け」とか「ボランティアはすばらしい」という、簡略化した宣伝方法は止め、より多角的で良い面、悪い面の両方を伝えていく努力が必要だと思います。

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trans

Author:trans
30代前半。男。
ODA開発コンサルタント会社勤務。
2008年英国マンチェスター大学院に開発学で留学。
旅行が趣味で訪問国数60カ国程度。

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